調布市 せんがわ劇場ブログ

第8回せんがわ劇場演劇コンクール出場団体の稽古場に、次世代芸術家グループのメンバーが訪問してインタビュー！全6団体、順不同でお届けします。

今回は、桒原秀一さんが新代田の稽古場に伺って、主宰の深堀絵梨さんにお話を伺いました。


「劇団の成り立ち」を教えてください。

深堀絵梨
2011年に旗揚げをしました。
劇団ではなく、パフォーマンスグループと呼んでいます。作品毎に毎回出演メンバーが違う感じでやっています。・・・あえてきっかけは？と言うと、音楽の方と映像の方と空間デザインの方と一緒にスタートしたんですが、彼らと何かが出来ないか？というのが始めでした。
私は、東京乾電池の劇団員として役者なのですが、クラシックバレエは7歳から始めていて、その後コンテンポラリーダンスの世界にいって自分の作品を作るようになったりして、もっとやりたいと思っていったんです。なので、もっとダンス的な動きと芝居を混ぜたように出来ないかなって。最初は本当ダンスダンスな感じだったんですが・・・最近は喋るようになってきました。

活動について聞かせてください。

深堀絵梨
最初はPlan-Bという田中泯さんがいらっしゃる劇場から、空きがあるけどやらないって。場所も凄く良くて、よしと思ってやってみたんです。その時はまだHOLIDAYSじゃないんですけど。そしたら、またやらない？って。その時に、継続してできるようにやっていきたいなと思ってスタートしました。
最近の本公演回数は年に1回ぐらいですかね。いつも大きい劇場でやろうとしちゃうんです。下北沢タウンホールとか、吉祥寺シアターとか・・・。そしたら、1回しか出来なくて・・・。今回も「ちゃぶ台」初演は16年夏。一年ぶりのHOLIDAYS集合です。

コンクール参加の動機は？

深堀絵梨
この仕事をどうやって続けられるのかって悩んだ時、やっぱりコンクールに出場して、グランプリを取るって大切だなと感じましたし、様々な観点から評価をされるということも大切だなと感じました。
それと、専門審査員を見て応募したっていうのもありました。
ガチガチの演劇コンクールだったら応募しても受からないだろうって思っていて。でも矢内原美邦さんとか、スズキ拓朗さんとかがいらっしゃったので、パフォーマンス性が強くても評価の対象になるなと感じる事が出来たので、今回応募に踏み切ることにしました。


今回は、どんな作品でしょうか？

深堀絵梨
夫婦と座敷童子のお話です。
時代はわりと古めな設定・・・。田舎の古い家に住んでいる夫婦には、小さい頃に一緒になって遊んだ座敷童子がいた。しかし座敷童子は・・・今は見えない。
『夫婦の間で言葉に出している思い』と『言葉に出せない思い』が交錯する。
回想シーンが多いんですけど、例えば一緒に喫茶店に行った楽しかった事も、今となっては良い思い出。ちょっと昔を懐かしむ感じが出ると良いですね。


「ちゃぶ台」　撮影者：大洞博靖　撮影場所：ザムザ阿佐ヶ谷


今後の展望は？

深堀絵梨
『芝居とダンスが交じりあう』今の作り方を、もう少し続けていきたいなと思っていて。
この作品でやっとなんですが、あ・・・これだ・・・って思えたんです。
なので、今はこれをより深く、より深くしていきたいです。
本戦は・・・パフォーマー達の力を存分に借りて頑張ります。
それと、海外公演がしたいです。なので、翻訳家も募集中です。
来年の受賞公演の事を考えたら・・・今夜も寝れません！！



（インタビュアーの感想）
和やかな雰囲気の漂うとても繊細で、クリエイティブな稽古場でした。意見を出し合い、話し合いながら、そして確認をしあいながら。一つ一つの動きを丁寧に作り上げていく様子は、それだけでも、劇の持つ魅力を充分に伝えていると感じましたし、この世界観を果たして観客はどう受け取るのか？とても楽しみです。

（インタビュー：次世代芸術家グループ企画運営部 桒原秀一
インタビュー日：　7月6日）

7/16(日)　13:35　HOLIDAYS　『ちゃぶ台』
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