たまりば

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2019年09月26日

受賞者インタビュー(1)  公社流体力学 太田日曜さん(グランプリ・俳優賞)

・今回グランプリと俳優賞のダブル受賞となりましたが、今の率直なお気持ちはいかがですか。
いやぁ、なんかほんとにもうどうしようみたいな…。
今日本番を迎えるまでは賞を獲れるどころか「これ審査員に怒られるんじゃないか」みたいなノリでした。
いやでも、どうせ何やったって怒られるんだから、頑張ってめちゃくちゃやろうみたいな精神で来たので…。

で、いざ本番終わってみると意外と反応はよかったので、「これグランプリ獲れるかもしれないな」という冗談は言っていたんですけども。
いざ表彰式になって俳優賞を貰えて、「まあまあ、こんなもんか」と思っていたんです。
それがグランプリを獲ってしまって、一言目が「マジかよ!!」だったので。
「やったー!」とか「嬉しい!」じゃなくて、「え、マジ…」みたいな感じだったので。本当に僕はグランプリは他の団体が獲るものだと思ってたので…いやぁ…。

でも、あの、審査員講評の時に、審査員の皆さんが結構他の団体には辛口だったのに、僕に対してだけ辛口ではないのは、あれはなんか、こう、なんというか、ね、「これはグランプリ相当だ」というおもしろさ故なのか、「おもしろいけどちょっとこれはちょっと番外編的なおもしろさだよね」みたいな意味なのか、どっちなのかなって思ってたんです。
まあたぶん後者だろうな、と思っていたら、まさか前者だったとは思わなくて…いやぁ、はい。


・俳優賞についても、やはりびっくりでしたか?
僕は大学1年の時に演劇部に入って役者をやって、「あ、俺もう役者向いてねぇわ」って言って一回役者を辞めているんです。それで公社流体力学を立ち上げたときに役者の知り合いが誰もいなくて、しょうがないから僕がやるしかないよな、ってしょうがなくやって、それがいまだに続いているっていう状態なので。

言ってしまえば僕は代役みたいなノリなので、その代役がずっとい続けた結果俳優賞獲っちゃったんで…。「代役だよ、僕?」という感じなので。なんというか、もう頭がずっとふわふわしている状態です。「すごいことって世の中あるんだな」っていうのが率直な感想ですね。


・公社流体力学という劇団について、あらためて活動のテーマやコンセプトについて教えてください。
美少女至上主義でございます。
美少女っていうのはこの世で最も最上の存在である、と。それはもちろん作者である僕よりも上だし、なんだったら神様よりも上の存在なので、みんなでそれを崇め奉ろうというようなことをずっとやっておりまして。

大体こうして人前に出て、ひたすら独り言を喋って帰るということを繰り返している内に、高円寺に無力無善寺っていうライブハウスがあって、そこのオーナーの無善法師様から、いやちがう今無善菩薩様に改名したんだ、


・無善…?
その無善菩薩様っていうオーナーがいるんですけど、そういう名前の方なんですけど本当に、その方に「君いつか逮捕されるね」って言われたことを本当によく覚えていて。
だからいつか逮捕されるようなパフォーマンスをやり続けている、でも僕自身としてはやっていることはまっとうなことなので。
「これで逮捕されるんだったらいいよ」みたいなノリでやりましたので、今回逮捕どころか「公共の場所使っていいよ」と言われて、困惑というか途方に暮れている感じです、はい。

…作風の話ですよね、これ?話が逸れちゃった…。

そういう風に一人芝居でやっていたりとか、ライブハウスでのパフォーマンス、あとポエトリーオープンマイクというイベントがあって、そういうところへ出たりして喋っています。すべて美少女の話ですね。あとはイベントにお呼ばれしてそこに出たりして、という感じです。


・今回上演された作品『美少女がやってくるぞ、ふるえて眠れ』についてのコンセプトやテーマについて、改めてお聞かせください。
とりあえず僕はもう実話をもとに作っているので、だったら今回のせんがわ劇場演劇コンクールをネタにしないとダメだよなと思って、とにかくせんがわありきで作りましたね。
本当に、かなりノンフィクションの部分が多々あるんです。

実を言うと、今回作中で「大宮駅でクレープ屋に並んだ」って言ったんですけどあれは嘘で、実際にはタピオカ屋なんですよ。ただメニューにクレープがあって、僕タピオカじゃなくてクレープの方が好きだから劇中ではクレープ屋にしたっていう。あんまりタピオカ飲もうっていう気になんないんですよね。


・え、せっかく並んだのにですか?
タピオカにそんなに興味がない。
なので「大宮駅は縦に行くと人が一杯いるけど、横に行くと人がいない」というのも100パーセントノンフィクションです。本当に横の方に行くとどんどん人が減っていくんです。


・「横の方に」というのは?
線路があって、線路沿いにどんどん人が減っていくイメージです。線路に対して縦(垂直)に行くと結構歓楽街なので、そういう感じです。


・ちなみにタピオカ屋さんに並んだ時には、タピオカを飲もうと思っていたんですか?
いやぁ、ただ単純にタピオカ屋にはただ人が並んでいたから並んだという感じです。話題だから並んではみたけど、タピオカには興味がねえやと。

大宮駅から縦の方向へ行くと氷川神社という大きな神社もあるので、人が沢山いるんですよね。
横(線路沿い)だとずっと行くとさいたまスーパーアリーナで、スーパーアリーナはライブとかが開催されているときは人が一杯いますけど何もないときは閑散としているんですよね。
(公社流体力学による注釈・分かりづらいので詳しく解説すると、タピオカ屋のある東口の話をしています。横と言っても縦に少し進んでから左右へ進むと。飲み屋街やよしもとの劇場、とらのあな等があります。なのでこの場合の横と言うのは東口を出て一切縦に進まずそのまま右に進みタピオカ屋を超えて駐輪場を超え、線路沿いに進んだエリアのことを言います。少しでも前進すれば縦の扱いで喋っていたので分かりづらい感じになってしまいました。受賞当時はビックリしすぎてIQが5くらいになっていたのでお許しください)



【公社流体力学 プロフィール】
美少女至上主義を掲げて一貫して美少女を称えている。美少女とは概念であり物質は関係ない。
表現手法である朗読見世物は、面白い朗読・一人芝居・漫談・声大きめの独り言等評される。
その他映像や脚本提供等している。
公式ページ
https://koushayuutai.web.fc2.com/
  


  • Posted by せんがわ劇場 at 14:03ファミリー音楽プログラム

    2019年06月28日

    ファミリー音楽プログラムvol.23 演奏会入門コンサート

    更新がなかなか出来ず申し訳ありません。
    6月のせんがわ劇場のコンサートはどれも大変充実したものとなりました。一つ一つ振り返りたいと思います。

    6月8日(土)14時から行われたのは、「ファミリー音楽プログラムvol.23」として6月の恒例となっております「演奏会入門コンサート」です。
    今回は、桐朋学園芸術短期大学の准教授であり、フルーティストの永井由比先生をお招きし、トロンボーンの村田 厚生さん、ピアノの小久保まゆきさんと一緒に演奏して頂きました。





    演奏会入門コンサートは、5歳以上のお子様と保護者の皆様を対象にクラシックのコンサートに初めていくための準備となるように考えられたプログラムです。今回も、小さなお子様たちが笑顔で沢山いらして下さいました。



    前半は、コンサートのマナーや、気になるけどなかなか聞けないことを永井先生にしてお話頂き、後半は、本格的なコンサートです。傘持ってきたらどうしたらいいのか、演奏会のブザーの意味などの説明や、小さなお子様が暗いところでも不安にならないか、実際に暗転も経験してもらうなど工夫を凝らした内容となっております。今回は、5~7歳くらいのお子様が多かったのですが、みなさんしっかりお話を聞いてくれました。



    後半の演奏会は、クラシックってこんなに楽しいものなの?!って思わせてくれるようなユニークな曲が並びます。さらに、永井先生、村田先生が劇場を走り回って、目の前で演奏してくれるサービスっぷり。





    一人一人にとって楽しいコンサートデビューの日になってくれていたらとせんがわ劇場一同願っております。
    次回のファミリー音楽プログラムは、11月の予定です。ぜひご期待下さい!


    【ファミリー音楽プログラムvol.23 演奏会入門コンサート】

    【出演】
    フルート 永井 由比
    トロンボーン 村田 厚生
    ピアノ 小久保 まゆき

    【プログラム】
    アイリッシュダンス
    ブラームス:ハンガリー舞曲第5番
    ベリオ:セクエンツァ
    ローマン:笑うトロンボーン
    ジュナン:ヴェニスの謝肉祭
    バルトーク:ルーマニア民俗舞曲
      


  • Posted by せんがわ劇場 at 15:20Comments(0)ファミリー音楽プログラム

    2014年06月05日

    ファミリー音楽プログラムvol.13 子どものための演奏会入門 ~はじめてのオペラ~

    5月24日に行われたファミリー音楽プログラムvol.13≪子どものための演奏会入門~はじめてのオペラ~≫の様子をライターであり、市民サポーターでもある才目さんによるレポートでお届けします。

    ~~~~~~~~~~

    せんがわ劇場は「次世代を担う子どもたち育成事業」に2011年より取り組んでいます。
    ファミリー音楽プログラムはその一環で、前回の「おやこ楽器体験ツアー」に続く今回のテーマは、「オペラ」。
    市内の5歳~小学生と保護者を対象に、敷居が高いと思われがちな「オペラ鑑賞」への入門講座です。
    入場無料・予約制で、今回も多くの親子・ご家族連れがお越しくださり、はじめてのオペラ演奏会を堪能されていました。



    「明るく楽しく、ためになる」せんがわ劇場の音楽事業。
    今回の講師は、せんがわ劇場音楽コーディネーター・松井康司(まついやすし)先生です。


    ●街の中心にある劇場でオペラを毎日上演

    第一部「オペラを知ろう!」は、オペラって何だろう? という視点で、オペラ劇場(オペラハウス)の説明から始まります。

    「音楽の都・ウィーンやミラノ、パリではオペラハウスは街の中心にあって、オペラの公演が毎日あります」と松井先生。
    「ヨーロッパではオペラが文化の最上位にあり、国をあげて大切にする伝統がある」とのこと。
    そういえば、第二次大戦後、オーストリア・ウィーンの人々は「戦後復興の象徴」としてオペラ座の早期再建を願ったといわれます。

    「オーケストラは舞台と客席の間で一段低くした“ピット”に入っています。もともとオーケストラは、主にオペラの伴奏をする演奏形態。ウィーン・フィルですら普段はあまり目立ちません(笑)。
    オペラハウスの舞台は4面あるものもあって、素早く場面チェンジができるようになっています。舞台装置や美術、衣裳に贅の限りを尽くします。こうした劇場で、オーケストラが演奏する音楽に乗せて、歌い手がすべてのセリフを歌で表現し、ストーリーが展開する劇、それが『オペラ』なのです」。

    まさに総合芸術。本場ヨーロッパで観るオペラはどんなにか華やかでしょう。その一端を、今回出演してくださった声楽家の皆さんが実演してくださいます。取り上げる演目は、モーツァルトの歌劇『魔笛』や『フィガロの結婚』、プッチーニの喜歌劇『ジャンニ・スキッキ』、などなど。名場面の実演を交えながら、オペラの「声」や「歌唱法」についての解説が入ります。


    ●オペラは歌はもちろん、演技力も大切

    「女性の高い声がソプラノで、お姫様などを演じます。少し低い女声は、メゾ・ソプラノ、アルト。こちらはおばあさんや魔女を演じます。男性の高い声はテノールで、王子様役。低い声はバリトン、バスで、おじいさん役。声の高低で演じる役が分かるのです」(松井先生)。

    ここでクイズが出されます。出演者がモーツァルト「夜の女王のアリア」、フンパーティンク「魔女の歌」、プッチーニ「私のお父さん」をそれぞれ歌い、声の高さから役を当てます。子どもたちがほとんど正解したのには、びっくり。すっかりオペラの世界の約束事に馴染んできたようです。

    「オペラには4種類の歌唱法があります。お話しの中で人物が気持ちを歌い上げるアリア。ちょっとセリフっぽく歌うレチタティーヴォ。二人以上でハーモニーを聴かせる重唱、そして大勢で歌う合唱です」。

    専門用語を実演で解説します。テノールで聴かせるアリア「王子タミーノの歌」(『魔笛』より)。レチタティーヴォは、コミカルな演技を交えた「ケンカの二重唱」(『フィガロの結婚』より)。ソプラノとメゾ・ソプラノが皮肉のこもったやりとりをする喜劇の場面で、なるほど、オペラは歌だけでなく、演技も大切なのだと分からせてくれます。

    「レチタティーヴォでは、モーツァルトが書いた楽譜はほんの少し。伴奏のピアノも即興演奏をして劇を盛り立てます。ピアニストが演技に合わせて細かく音を入れているのが分かりますね」など、歌と演技と音楽が緊密に連携して劇としてのオペラを構成していると、松井先生の熱心な解説が続きます。

    第3回ファミリー音楽プログラム子どものための演奏会


    ●「乾杯の歌」に始まり「乾杯の歌」で終わる

    休憩をはさんで、第二部は「アンサンブルの楽しみ」です。本格的な重唱が楽しめます。

    まず、モーツァルトの歌劇『魔笛』で有名な「パパパの二重唱」。パパゲーノとパパゲーナが「パ・パ・パ・・・・」と互いに呼びかけ合い、喜びを歌い上げます。

    続くプッチーニの歌劇『ラ・ボエーム』より、第3幕の四重唱。愛し合いながら別れを覚悟する二人と、ののしり合いながら喧嘩別れする二人。二組の対照的なカップルの対照的な別れを「四重唱」で描いた名場面、プッチーニの傑作です。

    そして、ビゼー作曲の歌劇『カルメン』より五重唱でフィナーレ。ヨハン・シュトラウスの「乾杯の歌」(喜歌劇『こうもり』)から始まった今回のレクチャー、最後はヴェルディ『椿姫』の「乾杯の歌」をアンコールでお贈りし、締めとなりました。

    ♪♪


    まさに“オペラに乾杯”する午後のひと時。それにしても年少時に「オペラ」に触れるとはなんと贅沢な体験でしょう。
    子どもの頃の劇場での音楽体験は、原体験として感性に刻まれるでしょう。もしかしたら、オペラに病みつきになってしまう子どもたちも出るかもしれません。オペラの奥深い魅力を垣間見せてくれた本格的な演奏会とレクチャーでした。

    (取材・文/ライター 才目)