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2016年09月21日

サンデー・マティネ・コンサートVol.164 サマー・コンサート 終演後インタビュー

サンデー・マティネ・コンサートVol.164は、夏にふさわしく爽やかなメロディをお届けしました。出演は、いちよ・きよ・やぎりんバンド♪のみなさん。枝元一代さん(歌)、清永充美さん(ギター)、八木倫明さん(ケーナ)のお名前から取っているバンド名なのだそうです。終演後にお話を伺いました。

―お疲れ様でした!せんがわ劇場にご出演いただくのは初めてですが、まずはサンデー・マティネ・コンサートのご感想をお願いします。

八木 お客さまがとても真剣でした。ふだんこのコンサートはクラシックが多いんですよね?だからでしょうか、行儀よく熱心に耳を傾けてくださって、楽しみ方を知っているお客さまだという感じを受けました。

枝元 こうしたコンサートの企画が街に根付いているという印象でした。マチネ(午前)の時間に、こんなにたくさんのお客様がいらっしゃるのは素晴らしいと思います。

清永 楽しく演奏できました。お客さまの反応もよくて、本当に楽しくやらせていただきました。

サンデー・マティネ・コンサートVol.164 サマー・コンサート 終演後インタビュー
左から、八木倫明さん(ケーナ)、枝元一代さん(歌)、永充美さん(ギター)


―皆さんはどのように知り合ったのですか?

八木 清永くんとは、山本正也くんというシンガーソングライターのラジオ番組で僕がゲストで出演した時に、一緒に演奏したのがきっかけです。去年の9月ですね。

―では、清永さんとは比較的最近組むようになったんですね。

枝元 私とも、去年の3月からなんですよ。でもこの1年でアルバムもリリースしましたし、急展開ですね。皆さんにびっくりされます(笑)

サンデー・マティネ・コンサートVol.164 サマー・コンサート 終演後インタビュー

―みなさんがラテン音楽や、現在の楽器に出会ったきっかけは何だったのでしょうか。

八木 僕は、音楽そのものが好きなんです。ラテン音楽だけが好きだとか、ラテン音楽の専門家になりたいと思ったことは一度もないんですよ。
ケーナとの出会いは大学の第2外国語でとったスペイン語クラスです。ラテンアメリカやラテン音楽の好きな人が大勢いて、そこでケーナをもらいました。その時はもらっただけで終わったんですが、卒業して日本フィルの事務局に就職すると、当然周りはクラシックの人ばかり。そこで、趣味にするなら違う楽器がいいな、と思って、あらためてケーナを始めました。

もともとフルートを吹いていたのでコツをつかむのも早く、すぐに友達を組んで演奏活動を始めました。真似事ではない自分たちの音楽をやりたくて、尺八を入れたりマリンバを入れたりして、どこにもない楽団を作りました。「異文化楽器アンサンブル」ですね。
今日演奏した「コンドルは飛んでいく」も僕のスタイルです。オリジナルと違って、最後にまたBメロが出てくる。クラシックで言うソナタ形式の再現みたいな感じですね。

―枝元さんは宝塚ご出身ですので、音楽はもともと…

枝元 私は宝塚では歌は全然で、踊りをがんばっていたんです。私の人生計画に歌手はなかったんですよ。

―そうなんですか!

枝元 ゼロどころかマイナスなくらい、なかったんです。それが、出会いって不思議ですね。宝塚を出てから出演していたお芝居の演出家の方とラテンのミュージシャンの方から「ちょっとラテンを歌ってみない?」と誘われて。「スペイン語もわかりませんし」とお断りしたんですが「騙されたと思って」とおっしゃるんです。大御所のミュージシャンのおっしゃることだし、当時まだ20代でもあったので、怖いもの知らずでちょっと試しに歌ってみたら「合ってる」と言われて…

八木さんとは反対で、最初は譜面とスペイン語の発音を丸暗記。何もかも初体験で真っ白ですから、すばらしい人たちの音楽を聴いて、見よう見まねから入りました。でも私の場合はそれがよかったのかもしれません。

永六輔さんの主催する渋谷ジァンジァンの10時劇場で初めてバンド形式で歌ったのが本当のスタートでした。そうして続けていくうちに、ラテン以外の音楽やミュージシャンとも一緒に演奏して、いろんなものが私の中でミックスされていきました。

―それぞれに音楽を長く続けていらした皆さんが、昨年、いいタイミングでマッチングしたのでしょうか。

枝元 そうですね。ラテン一辺倒でやっていたわけではなかったから、八木さんのオリジナリティともうまくマッチしたのかもしれませんね。

―出会いというのは、本当に不思議ですね。

八木 出会いといえば、僕は2011年にたづくりの小さな小さな音楽会(※1)に出たのですが、その時に涙を流して聴いてくださったお客さまが、今日いらしていたんです。その時に差し上げた、数曲入った見本盤のCD-Rを今も大事に持っていてくださっているそうです。

サンデー・マティネ・コンサートVol.164 サマー・コンサート 終演後インタビュー

―音楽の力は素晴らしいですね。

枝元 私たちも、演奏しながら、自分が元気をもらうことがあります。きっと皆さんもそうじゃないかなと思いながら歌っています。

―次に皆さんのステージを聴ける機会はいつでしょうか?

八木 今日のメンバーだと、12月3日に千葉の美浜文化ホールでやります。それから、仙川から近い場所だと、12月14日に東京オペラシティの近江楽堂で、いちよ・たかこ・やぎりんトリオ♪としてコンサートがあります。

―ありがとうございました。

1年前から組んでいるとは思えないアンサンブルは、それぞれが確立している個性を、互いに尊重しながら演奏しているからなのかもしれません。キャリアの中で出逢うタイミングがぴたりと合うというのは素敵なことですね。


※1…調布市文化会館たづくりのエントランスホールで、誰でも気軽に楽しめる生の演奏会として1995年から250回以上継続している無料コンサート。調布市文化・コミュニティ財団主催。




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