たまりば

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2019年07月06日

演劇コンクール・稽古場アンケート!【世界劇団】

第10回せんがわ劇場演劇コンクール出場団体の稽古場情報を配信!全6団体、順不同でお届けします。

今回は【演出・脚本】【本坊由華子さんにお話を伺いました。

①「カンパニーの成り立ち」を教えてください。
愛媛大学医学部演劇部を母体とした医師と医学生の劇団です。

②活動について聞かせてください。
世界劇団では、精神障害者の患者さんを対象にワークショップを行っています。精神障害を持つ人々に演劇的な介入がどれだけ効果的か、大学で研究を実施しております。また、様々な演劇コンクールに参加し、ツアーを実施するなど精力的に活動しています。

③コンクール参加の動機は?
せんがわ劇場演劇コンクールでは、作品発表を行うだけでなく、その後のアウトリーチ事業に積極的に取り組まれており、私達の精神障害者に対するワークショップに活動が活かせると考えました。また、幅広いジャンルから審査員が集められており、魅力に感じたことも動機の一つです。

④今回は、どんな作品でしょうか?
「紅の魚群、海雲の風よ吹け」は私自身を投影したものになりました。この生きづらい世の中をどのように生き抜こうかと、悩み続けた叫びが作品となりました。演劇人として、医師として、一人の女性として、紅の海を泳ぎ切ってみようと思います。

⑤今後の展望は?
2020年春に三都市ツアーを実施します。また、精神障害者の方々を対象に演劇を使ったコミュニケーションワークショップを実施し、アウトリーチ事業を執り行っていきます。作品創りだけでなく社会還元を目的とした活動の幅も広げていきます。








【担当メモ】
「医師と医学生の劇団」が「演劇人として、医師として」どのような作品を作るのか、とても興味があります。演劇という手段を選択し、そして愛媛からせんがわ劇場という場所を選択し、さらにその先に拡がる「世界」を見据えるかの如き団体名でもある「世界劇団」の作品にご期待ください。

【世界劇団:7月13日(土)15:00】 担当:中澤陽

  


  • Posted by せんがわ劇場 at 14:25Comments(0)演劇コンクール

    2019年07月03日

    演劇コンクール・稽古場アンケート! 【公社流体力学】

    第10回せんがわ劇場演劇コンクール出場団体の稽古場情報を配信!全6団体、順不同でお届けします。

    今回は、【主宰】の【公社流体力学a.k.a太田日曜】さんにお話を伺いました。

    ①「劇団の成り立ち」を教えてください。
    2014年に演劇動画コンテストのクォータースターコンテストに応募のため結成。ただ役者をやってくれる知り合いが誰もいなかったため責任として主宰の一人芝居で応募。単なる演劇ファンの思い出作りだったのだが賞を取ったので才能あるんじゃねえかと調子に乗って本格的に演劇団体として旗揚げ。

    ②活動について聞かせてください。
    美少女至上主義者なので、美少女の魅力を伝える活動を行っている。基本的に主宰の一人芝居だが最近はライブハウス・ポエトリーオープンマイクでの朗読パフォーマンスとそこから発展した演目・朗読見世物がメイン。朗読見世物はほとんど雑談のような独り言なので、あれのジャンルは何かとよく聞かれる。私もよくわからない。これで国内最大の詩の野外フェスであるウエノポエトリカンジャムや闇鍋演劇祭のオルギア視聴覚室などに参加。より一層ジャンルが分からなくなる。

    また2017年に劇団ももいろ鉄ドールが旗揚げしてから全作品の脚本を執筆している。ここは一人芝居じゃない、楽しい。あと映像作品や小説書いたりしている。

    ③コンクール参加の動機は?
    昨年初めて知ったがファイナリストが豪華でこんなに時代の最先端を走るコンテストがあるのかと思った。ここに入れたら楽しいだろうなぁと思った。ただお客さんに美少女の独り言を聞かせる活動が公共のコンテストで選ばれるわけないと思って応募するつもりはなかったのだが、まぁ応募するだけタダなので送ってみようというスパムメールみたいな気分で送った。なので合格の知らせも最初は「落選通知なのに凄い丁寧、流石せんがわ劇場」と思った。

    ④今回は、どんな作品でしょうか?
    基本的に公社流体力学は実話ベースの作品を作っている。今回もソレ。せんがわ劇場演劇コンクールが決まってからの出来事を描いている。死が目の前に迫った時の私と、2人の美少女にまつわる話である。ここまでは、作品説明で書いていますね。
    今回も朗読見世物最新作。私がたった一人で騒ぐ、美少女の素晴らしさをお客様に語る。ただ今回はいつもと違って劇場の空間を埋めるようなアクションをする。具体的に言うと走ったりジャンプしたりします。恐らくせんがわ史上最も低予算の作品になります。

    ⑤今後の展望は?
    11月2・3日上演の劇団ももいろ鉄ドール新作の台本を書く。王子スタジオ1で上演する。王子初進出。

    最終目標は美少女至上主義を広める。美少女はこの世で最上の存在であると(それは作者である私よりも上ということ)広めたい。

    数々の活動を続けていきたい。美少女にまつわること以外で好きな言葉は前衛、実験、兆戦なのでそれを忘れずにいたい。公社流体力学の一人芝居と朗読を私以外の人にやらせたい。

    あと、野外演劇祭をやりたい。ネットで話題になる奴。正統派と邪道とあと演劇以外のジャンルから演劇的な人を混ぜたイベントをやりたいけど、実行力がないので夢で終わりそう。展望というか妄想になっちゃった。







    【担当メモ】
    独創的な視点から物事を観察し、提示する面白さ。このアンケートを読んでいただければ少しは分かる部分があるのではないでしょうか?提唱する美少女至上主義とお客様とがどのような出会いをし、どのような影響を与える事になっていくのか?楽しみです。

    【公社流体力学:7月14日(日)16:00】 担当:桒原秀一
      


  • Posted by せんがわ劇場 at 14:51Comments(0)演劇コンクール

    2019年07月02日

    演劇コンクール・稽古場アンケート! 【ルサンチカ】

    第10回せんがわ劇場演劇コンクール出場団体の稽古場情報を配信!全6団体、順不同でお届けします。

    今回は、【主宰】の【河井朗】さんにお話を伺いました。

    ①「カンパニーの成り立ち」を教えてください。
    劇団という体制をとっておらず、主宰の河井朗が舞台作品を上演するためのカンパニーとして立ち上げました。

    ②活動について聞かせてください。
    京都、東京を行き来してクリエイションを行なっています。

    ③コンクール参加の動機は?
    公共劇場が行うコンクールへの取り組みと、様々な審査員の眼差しがどのように向けられるか興味が出たので応募しました。

    ④今回は、どんな作品でしょうか?
    祖母が医療ミスで植物状態になってしまったことをきっかけに、理想の死に方をいろいろな人にインタヴューして制作した作品になります。

    ⑤今後の展望は?
    少子高齢化で若者がいなくなっていくなか、劇場がこれから舞台芸術を志す人々たちとどういう取り組みができるかを考えていきます。









    【担当メモ】
    稽古写真がないという事で、変わりに「それっぽいもの」を送っていただいた。この2枚から見えてくる物。感じる事はなんだろうか?そして、河井朗さんが向き合っているものを感じていきたい。活動についての詳細は下記URLにて
    https://www.ressenchka.com/

    【ルサンチカ:7月14日 15:00】 担当:桒原秀一
      


  • Posted by せんがわ劇場 at 15:34Comments(0)演劇コンクール

    2019年04月12日

    パンチェッタ 「plant」 稽古場レポート!



    次世代芸術家・企画運営部の桒原秀一です。
    昨年の第9回せんがわ劇場演劇コンクールで「グランプリ」「オーディエンス賞」のW受賞をした、パンチェッタの「オーディエンス賞」受賞公演が、4月19日(金)から行われます。

    Pancetta 9th performance“Plant”公演詳細はここをクリック!

    稽古中の彼らの稽古場に訪れました。
    この記事では、稽古場の様子とともに、公演の見どころをお伝えしていきたいと思います!

    pancetta_Plant01
    左から セキュリティ木村さん、一宮周平さん


    受賞した前回のコンクール時の作品『Parsley』では、専門審査員からの具体的な賛辞も含めて「エンターテインメント性」「演出力」への講評が多かったように思います。

    第9回せんがわ劇場演劇コンクール 専門審査員講評(5) 「パンチェッタ」はここをクリック!

    やはり、一宮周平さんによる演出が作品の基盤となっているようです。

    一度コンクールで上演した作品を、分解・再構築を繰り返しながら稽古は進んでいる様子です。

    pancetta_Plant02
    主宰・作・演出の一宮周平さん

    和気あいあいとしている稽古場は、演出の一宮周平さんを中心に新しい可能性を模索しながらも、常に笑いが絶えません。演出家の人柄がなせる事だと感じます。
    常に「面白さ」を追求する姿勢や新しい発想にワクワクしながら、一観客として楽しませていただきました。一見くだらないと思える事にも裏側のメッセージが散りばめられているような気がして、観客の興味が尽きる事はありません。

    pancetta_Plant03
    左から一宮さん、瞳さん

    また、ある程度観客が物語に興味を持ち始めたなと思うと、気持ちがいいぐらい潔く裏切ってきます。
    観客を魅了する歌のレパートリーも健在でした。

    若手演出家コンクール(※)でも最優秀賞と観客賞を勝ち取り、現在乗りに乗っているパンチェッタが贈ります『Plant』。
    ぜひ、劇場まで足をお運びください。お待ちしております。


    ※若手演出家コンクール……日本演出家協会が主催し、年1回開催する 「自分を若手 (新人)と思う演出者」 を対象としたコンクール。

      


  • Posted by せんがわ劇場 at 15:50Comments(0)演劇コンクール

    2019年02月28日

    【第10回せんがわ劇場演劇コンクール】応募をご検討中の皆さまへ!!!

    専門審査員の皆さまと、企画監修の徳永京子さんより、メッセージをいただきました!
    ぜひご覧ください。

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    せんがわ演劇コンクールに応募する皆さん、
    今日はどんな1日でしたか?そして、審査の日はどんな1日になるのでしょうか?
    皆さんの無限の可能性に向き合う日が楽しみなようでもあり怖いようでもあり…。
    私自身もドキドキ。日々自分の感性を研ぎ澄まし、真っ白な頭で挑みます。
    原始的に心震える瞬間を待っています!

    我妻恵美子(大駱駝艦・舞踏家)
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    同じ作家として真剣に皆さんの作品と向き合いたいと思います。
    なにより面白い作品との出会いを楽しみにしています。

    市原佐都子(演劇作家・小説家・Q主宰)
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    日頃、稽古場施設である急な坂スタジオにいます。
    創造環境にいることも刺激的ですが、劇場という公演の場が、少し羨ましいです。
    コンクールとなると参加するのに勇気がいるかもしれません。
    でも「劇場」がサポートしてくれることは、今後の活動にとって大きな財産になるはずです。
    多くの方・作品との新しい出逢いを心から楽しみにしています。

    加藤弓奈(プロデューサー)
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    世界的なネオナショナリズムとポピュリズムの波に翻弄された2010年代が終わろうとしている。
    2020年代はどんな時代になるだろう?いや、言い直そう。どんな時代にしたいのか?と。
    アートシーンも時代と無縁ではいられない。
    多様性を受け入れられる?
    超格差社会?
    少子高齢化が加速する?
    日本は滅びる?
    そんな世界のどこかで、あなたはどうしている?
    何をしたい?
    求ム!
    誰も観たことが無い演劇を。
    10年後の未来の世界でしか理解出来ない作品を。

    杉山至(舞台美術家)
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    今回私が審査員を拝命させていただいたのは
    「コンクールの先を考えたコンクール」という惹句と、
    それを実現するための様々なプログラムにシビれたからでもある。
    たんなる権威ではなく、腰を据えてアーティストと向き合っていこうというその姿勢、
    その心意気に応えるような、あるいはそれすらもぶっ飛ばすような力作との出会いを、心から待っている。

    乗越たかお(作家・舞踊評論家)
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    良い演劇コンクールとはどんなものか、考えながら毎年準備を進めています。
    専門審査員は作・演出家、ダンサー、批評家、クリエイター、
    プロデューサーの各ジャンルから一流の審美眼と言葉を持つ人を。
    入賞団体には劇場の主催公演や、アウトリーチ事業へ参加してもらうように。
    今より広い景色を観たい方をお待ちしています。

    徳永京子(演劇ジャーナリスト)
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    応募詳細は、ホームページまで!→ここをクリック  


  • Posted by せんがわ劇場 at 10:00Comments(0)演劇コンクール

    2019年02月23日

    せんがわ劇場ニュース(2月20日号)

    2月20日号の「せんがわ劇場ニュース」がアップされています。
    今月は、7月に開催する「第10回せんがわ劇場演劇コンクール」参加団体と市民審査員募集のご案内です。

    ぜひご覧ください!!


    「第10回せんがわ劇場演劇コンクール」
    参加団体の詳しい情報は→ここをクリック
    市民審査員募集の詳しい情報は→ここをクリック

    「テレビ広報ちょうふ」の映像はこちらからもご覧いただけます→ここをクリック  


  • Posted by せんがわ劇場 at 10:00Comments(0)演劇コンクールその他いろいろ

    2019年02月06日

    【第10回せんがわ劇場演劇コンクール】参加団体 & 市民審査員 大募集!!




    <第10回せんがわ劇場演劇コンクール>
    参加団体 & 市民審査員 大募集!!

    いよいよ第10回を迎えるせんがわ劇場演劇コンクール。
    2月4日(月)から、参加団体・市民審査員の募集が始まりました!

    近年とくに、ファイナリストの活躍が目覚ましいコンクールです。次のステップへのきっかけが欲しい団体の皆さん、

    お気に入りを新たに見つけたい15歳以上のあなた、せんがわ劇場演劇コンクールに、参加しませんか?!?!?!
    専門審査員による、歯に衣着せぬ愛ある講評は、今年も注目です!

    ■本選日程
    7月13日(土)、14日(日)

    ■専門審査員
    我妻恵美子(大駱駝艦・舞踏家)
    市原佐都子(演劇作家・小説家・Q主宰)
    加藤弓奈(プロデューサー)
    杉山至(舞台美術家)
    乗越たかお(作家・舞踊評論家)
    ※五十音順

    ■せんがわ劇場演劇コンクール企画監修
    徳永京子(演劇ジャーナリスト)

    ■応募〆切
    参加団体・・・3月4日(月)
    市民審査員・・・3月17日(日)
    それぞれの詳しい募集要項は劇場HPへ!
    ここをクリック
      


  • Posted by せんがわ劇場 at 10:00Comments(0)演劇コンクール

    2019年01月22日

    「第10回せんがわ劇場演劇コンクール」 開催日および専門審査員のお知らせ

    「第10回せんがわ劇場演劇コンクール」を7月13日(土)、14日(日)に開催いたします。

    コンクール参加団体の募集は2月4日(月)より開始。※締め切り3月4日(月)
    応募方法などの詳細につきましては、後日劇場ホームページにてお知らせいたします。


    【第10回せんがわ劇場演劇コンクール専門審査員】

     我妻恵美子(大駱駝艦・舞踏家)
     市原佐都子(演劇作家・小説家・Q主宰)
     加藤弓奈(プロデューサー)
     杉山至(舞台美術家)
     乗越たかお(作家・舞踊評論家)
     ※五十音順

     せんがわ劇場演劇コンクール企画監修
     徳永京子(演劇ジャーナリスト)


     みなさまのご応募をお待ちしております。
      


  • Posted by せんがわ劇場 at 12:00Comments(0)演劇コンクール

    2018年12月02日

    第10回せんがわ劇場演劇コンクール 開催予告

    せんがわ劇場では、2019年7月、
    「第10回せんがわ劇場演劇コンクール」の実施を予定しております。
    詳しい情報はおってお知らせします。

    調布市仙川から発信する演劇コンクールは、
    ファイナリストがせんがわ劇場での上演作品の演出や、アウトリーチ事業へ参加するなど、
    せんがわ劇場における次世代芸術家の育成支援の出発点と位置づけています。

    〈参考〉第9回せんがわ劇場演劇コンクールはこちら→ここをクリック  


  • Posted by せんがわ劇場 at 10:00Comments(0)演劇コンクール

    2018年12月01日

    受賞者インタビュー(4)  パンチェッタ 一宮周平さん(グランプリ賞・オーディエンス賞・俳優賞)


    左が一宮周平さん


    トリプル受賞、演劇コンクールを終えていかがですか?
    一宮 どうって言われても何も変わらないです(笑)全団体の演技を観た上であれば納得し、考えることもできますが、今回はコトリ会議さんとすこやかクラブさんの演技を観る事が出来ず、果たして受賞の可能性があるのかわからない状況での受賞だったので、びっくりしました。
    もちろん受賞を狙っていましたが、作品作りに関しては何を意識したわけでもなく、単純に面白いものを作りたいという気持ちでした。専門家や評論家受けの良いものなどもわかりませんし、深くハマる人にはハマるけど万人に受け入れられる作品のつもりではありませんでした。僕は大衆が喜ぶキャッチーやポップなものが個人的にあまり好きではないので、今ここでしか観られないものを作ろうという思いで作っていました。会場が笑ってくれていたのは、舞台上からすごく感じていましたね。

    パンチェッタさんは普段ミュージカルをやっていなかったと聞いたのですが今回はどうして取り入れようと・・・?
    一宮 『Parsley』は以前、30分公演でやった作品で、その時はミュージカルの部分はありませんでした。一昨年の秋に10分間で4曲の生演奏ミュージカルをやったのですが、その時にミュージカルの面白みを感じました。それからかもしれないです。
     でも、もともとミュージカルは好きではなかったです。わからないんです。劇団四季とかミュージカルを好きな人はすごく好きじゃないですか。すごくキラキラして目を輝かせて観ている人がいますけど、僕は「どうした?」って思ってしまうんです。その反応が正常だと思っていましたが、大勢の中で観た時に、そこにはキラキラした目で観ている人達がいて、ちょっと引いてしまいましたね。
     僕は突然歌い出すシーンを見ると笑っちゃうんですけど、それを笑うと世間は「え?バカにしているの?」みたいな感じになるのがわからなくて。でも突然歌いだすっておもしろいと思うんです。なので、あえて「笑っちゃうよね?」というミュージカルを提示してみたんです。「笑っていいですよ」っていうミュージカルです。

    ミュージカルを作るにあたって参考にしたものってありましたか?
    一宮 全部オリジナルですね。作曲を以前もお願いしたことのある加藤亜祐美さんにお願いをしました。この方は歌詞から曲を作ってくれる方なので、先に話を完成させます。曲にしたい部分は言葉の数があうように意識して書いています。彼女はそこからインスピレーションで作曲してくれています。彼女の中にも参考にしているものがあると思うので、曲にもやはりその色がついています。
     もともと、パセリの恩返しという作品は、ナレーションに合わせて演者が動くという形の作品だったのですが、ナレーションの言葉で説明的に提示していた部分を歌にして、説明をなくしていく作業をしました。特に何かが好きで参考にした、というのはないですね。話の中のどの部分を歌にするかという点は悩みました。

    そこを決めるときはなにを基準に決めていましたか?
    一宮 想いが溢れる所は曲になるほうがいいなあとは思いました。Parsleyの2曲目はただ、「お嫁さんにしてください」「誰」、というやり取りしかしていませんが、あえてそこは無駄に使うのもありかなとも思いました。僕は昔話がすごく好きで、今回はツルの恩返しをベースにしてみたんです。子供の頃なんとなく聞いて、なんとなく記憶して、なんの違和感もなく受け入れるという行為への風刺のようなものもありますね。冒頭の歌で、昔話は何故お爺さんから始まるのだろう、というのもある意味そうかもしれません。
    ツルの恩返しだと突然娘さんが来て、お嫁さんにして下さいという意味のわからないやりとりが当たり前に行われているんです。何故そうなったのか説明して欲しい部分をあっさり飛ばしているんです。それがもし、ちゃんと対人間のやりとりがなされていたのならどうだったのだろうかと。今あることに難癖をつけたい訳ではありませんが、見る角度を変えるだけで、面白みは何からでも感じ取れると思うんです。視点を変えた方が絶対良いよという事ではなく、変えたら変えたでこういうものの見え方もあるんじゃないですか、というとこですね。
    作品を通して伝えたい事はあまりないです。今回もパセリを食べようね、ということを伝えたいのではなく、もしパセリに寄り添ってみたらパセリはこういう事を思っているのかもしれないよという。この劇を観た人が次にパセリを食べるとき「あ、パセリか~」って頭に何かよぎったらいいなぁと思います。なので大衆に受け入れられやすい作品という意識はないですね。まぁ今回の作品は、今までの中ではわかりやすい作品ではあったと思います。

    いつもはわかりにくい作品なんですか?
    一宮 わかりづらい部分もあります。でも今回は会場のみなさんが感情を開放していてくれたように感じます。初演でParsleyをやった時は、作品として話がループし続けるので、「結局最後どうなったの?」と結構聞かれました。今回は、よく観て感じ取ってくれるお客様がすごく多かったと思いました。

    パセリにした理由は?
    一宮 作品をつくるときは必ずテーマとタイトルから入ります。
    Parsleyの初演は、持ち時間が30分で、複数の団体が呼ばれて一緒に公演をするという企画に参加しました。そこの団体の名前が「パセリス」という団体で、じゃあそこをいじってやるかという思いから、タイトルを「Parsley」にしました。でも何か思う所はあったんだと思います。僕はもともとパセリを食べる人間なので、食べるために出されているのに食べない人いるよな、かわいそうだなぁと思っていて。それが僕の中で就職活動につながりました。50社受けましたとか、就職活動って数がステータスみたいにしている人もいるじゃないですか。選んでもらえるように表面を繕って、一生懸命やって、次へ、みたいな姿に見えたんです。

    そもそもなんですけど、なぜ演劇を続けるんでしょうか?
    一宮 演劇は好きではないんですよ。だからぜんぜん観に行かないです。インタビューの時にアウトリーチ活動が楽しみだ、という話をしたんですが、僕先生になりたかったんです。小・中・高等学校の体育の免許を持っているんですよ。でも、先生になりたかった理由も漠然としていました。小さい頃、友達に勉強を教えてその子が出来るようになると嬉しくて。親に対してもいい顔して、ある程度選択の余地もあってレールに乗っていました。それでいざ就職活動になった時に、これから40年か、人生一回だけなんだよな、これで終わるな、と考え始めてしまって。子供が主役もいいけど、もう少し自分を輝かせないと駄目だなと。目立つのも好きだったので、周りに勢いで「おれちょっと俳優なるわ」と言って、養成所を受けたら合格して。きっかけはそこですね。

    そこからここの演劇につながるんですね
    一宮 挫折や妥協、リタイアするのが嫌で、やると決めたからには食えるまでやろう、という目標がありました。納得してそれ以上にやりたい事が出来た時はやめようと思います。
    役者に関して言えば、養成所の後に小劇場で役をもらい出演させていただきましたが、そこでお客さんを呼ばないといけないのがなんとなく受け入れづらくて。自分は面白いと感じない作品に出ることもやっぱりあって、そんな時に自分を観て欲しいとか、作品が面白いよ、とも言えなくて。それなら自分が納得できるものを書こうと思って、それがパンチェッタの始まりです。とりあえず自分が書けば、最低でも自分は納得して人は呼べる。その後作り手の喜びは生まれましたね。演出の時だと上演中は客席に座ってそこからお客さんの反応を観られるんです。笑って良いのか駄目なのかを悩んでいる人達の反応を見るのが特に好きです。
    昔から演劇をやっていたわけではありませんが、原点は子供の頃からあったのかもしれないです。鬼ごっこの最中とか、その遊びに飽きてきたらジャングルジムの上だけはセーフとか条件をつけていくんです。条件が増える度にまたみんなが盛り上がっていく。それを提案した自分に喜びがあって、「俺、俺、考えたの俺」みたいな気持ちがすごくて。そう考えると新たな案を提示するという部分が、演出とか脚本につながっているような気がするので、こういうのが昔から好きだったのかなとは思いますね。

    既存の脚本で演出したりはしないんですか?
    一宮 外部から頼まれてそこの団体が書いた脚本を演出したりする事はあります。いつかは古典をやってみたいです。例えば、利賀村のコンクールの課題で読んだ三好十郎の「胎内」。昨年の課題作品にあがっていたのですが、結局「胎内」をやる団体が選ばれていなくて。脳内ですでに面白い形が見えていただけに、とても悔しかったです。
    作品は本当に面白くて震えましたね。古い作品で敬遠される場合もあるけど、面白さは絶対あると思うので、それがわかるように提示できたらと思います。あとは別役実さんの作品もやりたいです。一度、外部の団体で、別役さんの作風を意識して60分くらいの長編を書いた事もありました。

    喜劇をしていて、喜劇だから、と特別な事はないと思います。コメディの俳優さんは、コミカルな演技をして、笑わせようとしますが、一切その必要はないと思います。ただただそこで生きてくれていれば、自然と観ている人が笑いたくなる、という事だと思います。だから自分の作品では、おかしな人が出てきておかしな振る舞いをして笑われるというよりは、常識が一歩、何かがズレていて、そこを普通に生きているから観ている人達が面白いと感じる。やっぱりそういうのが好きです。