海外戯曲リーディング フリンジ企画  ちょっと変わった朗読会「ニャアドックvol.4」レポート

せんがわ劇場

2016年11月19日 10:39

次世代芸術家グループの櫻井拓見です。
海外戯曲リーディング フリンジ企画「ニャアドック」の進行をつとめさせていただいています。

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ちょっと変わった朗読会「ニャアドックvol.4」レポート
11/15(火)18:30~21:00開催@調布市・東部公民館 和室

今回の参加者は5名。
調布市のフリーペーパー「182ch」や市報をご覧になった方などがいらっしゃいました。全四回のニャアドック、来場コンプリートの方も!
少ない人数ではありましたが、その分、一人一人にたっぷり時間がとれて濃密な時間となりました。

毎回恒例となっているお菓子は「にんじんケーキとアップルパイ」!お茶と一緒に食べながらのまったりした進行はいつもと変わらずです。

今回も、前半は「自分で持ってきたものを自分が読む時間」、後半は「持ってきたものを誰かに読んでもらう時間」の二部構成ですすみました。


「タイトルはよく聞くけれど内容を知らない」という本は多々ありますが、今回もそういった本の紹介がちらほら。
『ちいさいおうち』の行く末にドキドキし、まるで落語のような「がまくんとかえるくん」の掛け合いにクスクスします。
「海外ものの文章しばり」のニャアドックではありますが、調布市特別枠として(?)、武者小路実篤さんと実際に面識のある方による『お目出たき人』のあらすじ解説と裏話(?)もあり、さらには童謡の歌唱披露も!

・・・・・なんでもあり風のニャアドックになってもきましたが、参加者みなさんの思い入れのある文章の紹介であるという点では、決してブレておりません。




また、2017年2月に行なわれる「海外戯曲リーディング企画」で取り上げられる予定のタイの作家とフランスの作家の別の戯曲も登場しました。

それらの戯曲を読んでもらったのは、演劇や朗読にそれほど馴染みのないご夫婦。
いざ声に出してもらうと、それまで無色であったセリフや演出ノートが彼ら独自の肉付きをまとって、情景までもが浮かび上がってきます。
もちろん彼らは俳優ではなく、読んでもらった文章もその場ではじめて目にしたにも関わらず、しっかりと「生きた」文章として現れるのです。

朗読の不思議さとニャアドックの面白さを再認識した次第です。

今回にて、2016年度のニャアドック全四回は全て終了となりました。
これまでにご参加いただいたみなさま、誠にありがとうございました!!




【11/15のニャアドックで朗読された文章のリスト】

(自分で読んだもの)

●「金持ち父さん貧乏父さん」(ロバート・キヨサキ/シャロン・レクター/白根美保子訳)【アメリカ】
●「自由からの逃走」(エーリッヒ・フロム/日高六郎訳)【ドイツ】
●「猫語の教科書」(ポール・ギャリコ/灰島かり訳)【アメリカ】
●「ちいさいおうち」(バージニア・リー・バートン/石井桃子訳)【アメリカ】
●「ふたりはいっしょ」(アーノルド・ローベル/三木卓訳)【アメリカ】
●「<2016年11月9日の「移民」に関するカナダ政府公式ツイート」【カナダ】
●「お目出たき人」(武者小路実篤)【日本】
●「翻訳できない世界のことば」(エラ・フランシス・サンダース/前田まゆみ訳)

(他の人に読んでもらったもの)

●「彷徨い」(ニコン・セタン)【タイ】
●「金持ち父さん貧乏父さん」(ロバート・キヨサキ/シャロン・レクター/白根美保子訳)【アメリカ】
●「花を愉しむ事典」(J・アディソン/樋口康夫・生田省悟訳)
●「ふたりはいっしょ」(アーノルド・ローベル/三木卓訳)【アメリカ】
●「モモ」(ミヒャエル・エンデ/大島かおり訳)【ドイツ】
●「時の商人」(ジョエル・ポムラ/横山義志訳)【フランス】


※海外戯曲リーディング フリンジ企画についてや、これまでのニャアドックについては、以下のリンクをご覧ください。

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