せんがわシアター121vol.7「黄昏の光芒~ドン・キホーテへのオマージュ~」出演者インタビュー(6) 中谷篤基さん
せんがわシアター121vol.7「黄昏の光芒~ドン・キホーテへのオマージュ~」の出演者の皆さんにインタビューしながらご紹介するシリーズの第6回目は、中谷篤基さんです。
―高橋翔太という役はどういった役どころですか?
生れてからずっと、母一人子一人の二人きりで暮らしてきた21歳大学生の孤独な男の子です。
―ご自分と翔太と、同じだな、あるいは、ここは違うなと思うところはありますか?
そうですね、翔太君はたぶん、とても頭がいいと思います。それと、とてもお行儀がいい。そういうのって、ふとした瞬間に出るものだと思うんですけど、それをどうやって出したらいいんだろうって。そこが僕と一致しないところです(笑)。
― お行儀良くないんですか?(笑)
どうなんでしょう(笑)。でも翔太君は少なくとも僕よりはお行儀が良いですね。例えば、箸の持ち方、お茶碗などの食器の扱い方とか、躾(しつけ)がきちんとされている人だと思います。でも僕は割と雑な方なので(笑)。
― お稽古はいかがですか?
先輩方から学ぶこと、発見の連続の稽古場です。正直すごく焦りますが、背伸びするんじゃなくて一つでも多くのことを吸収してお観せできれば、と思います。でも正直すごく焦ります(笑)。
― でも、中谷さんは、いつもよく考えてきて演っていらっしゃるなあ、と。稽古場での真摯な姿に感心しています。
ありがとうございます。そう言っていただけると、ものすごく嬉しいです。
― お芝居をやりたいと思ったきっかけはなんですか?
中学生の時にある映画を観て感動したんです。他の事でそんな風に心が動いたことがなかったので、高校が終わる頃に、自分も演じる仕事がしたい、と思うようになりました。
― ご出身はどちらですか?東京ですか?
兵庫県なんです。
― そうなんですか。関西弁、出ないですね。
上京したころ、自分では敬語で気をつけて喋っていたつもりだったのに、関西弁ってすぐわかる、って言われました。それでもう、少なくとも敬語だけは完璧にしようと思って、イントネーションとか、色んな人から注意してもらったりして、練習しました。でも常語で話す時や、地元の人と話す時は、普通に関西弁になっちゃいますね(笑)。
― で、役の高橋翔太君は・・・
東京出身の男の子です。舞台は広島なんですけど、翔太は唯一、東京の標準語を喋る男の子なんです。そうなんです、はい(笑)。
― 最後に、このお芝居のみどころ、ここを観ていただきたいなど、ありましたら教えて下さい。
いつも何気なく一緒にいる家族のことだったり、また、自分のしたいこととか夢とか理想があるんだけど実際(現実)はこうだ、っていうことについて、あらためて前向きに考えられるようになるお芝居かな、って思います。当然といえば当然なんですが、今回の登場人物7人が違う考え方を持っているので、どの考え方が正しいのだろうか、とか、それぞれの主張や闘いを観ていただきたいです。
― で、ご自分の役の主張は?
現実がすべてだ、と思おうとしている男の子だと思います。でも、夢を封印して現実を必死に見ようとしている、苦しくてもそれを見て生きていかなきゃ、って。勝太郎さんにもそうやって接していくんですけど。でも、そうやって接することで自分自身も新たに傷ついていく。そして最後に彼がどうなるかは・・・ぜひ、せんがわ劇場でご覧いただきたいと思います。
― ありがとうございました。
最後どうなるんでしょうね。中谷さんがどんな翔太君を観せてくださるか楽しみです。
<中谷篤基プロフィール>
1993年12月20日生まれ 今公演最年少。
主な舞台:2014年「見よ、飛行機の高く飛べるを」東京芸術劇場
2015年には映画に出演し、今後も更に活動の場を広げようと画策中。
公演は2月17日(水)~21日(日)せんがわ劇場にて上演します。ただいまチケット絶賛発売中ですので、皆さまお誘いあわせの上、ぜひご来場ください。お待ちしております。
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