~世界の楽器シリーズ~
<フィンランドの楽器・カンテレ>
【 出演】
はざた雅子(カンテレ)
カンテレ。関西テレビの略ではありません。楽器の名前です。
しかも、イントネーションは「カ↓ンテレ」で、「カ」が高いのです。関西テレビのカンテレとは逆です。
ふざけたような書き出しになってしまいましたが、そのくらい、日本ではなじみのない楽器ではないでしょうか。
フィンランドの民族楽器です。
写真をご覧いただくとわかりますが、木製の胴体にスチール絃を張っています。
小さなハープを横に倒した感じ・・・?
でもギターのように共鳴させる胴体を持っているところが違いますね。
左側の、蝶番の付いている木の部分はミュートです。
残響音が非常に長い楽器なので、これで音を止めます。
その上についているレバーは、半音をだすためのもの。
演奏の際は、忙しくあれこれ操作していらっしゃいました。
もともとは40cmほどの、木をくりぬいたものに弦を5本張った、とてもシンプルな楽器だったのが、
時代を追って絃の数が増えていき、今の形に進化してきたそうです。
(写真を撮り忘れました・・・すみません)
後でお話を伺ったところ、フィンランドでも、伝統楽器として大切にはされているものの演奏家は多くなく、
近年は(5弦のシンプルなものを)小学校で体験する時間が設けられるようになっているそうで・・・
日本における和楽器の状況とも似ている、と感じました。
日本ではもちろん手に入れることはできず、フィンランドに注文して輸入。
30万円くらいの楽器が輸送料でさらに2~3倍、と、大きなカンテレはさすがに大変ですが、
5弦のものは、最近ネットの個人輸入で2~3万で手に入るようになり、趣味で始める方もいるとか!
会場の9割以上、司会の合田先生すら「はじめて見た」楽器とあって、
終演後には、お客さまがステージにどっと集まって楽器の見学、撮影大会になりました。
でもその中でお一人,
「せんがわ劇場でカンテレが聴けるなんてとてもうれしいです。楽しみにしていました!」とおっしゃるお客さまが。
コンサートの前後で「はじめて」「知らない」を連発してしまいましたけど、
こうしたファンの方もちゃんといらっしゃるし、とても喜んでくださって、よかったなあと思ったのでした。
終演後のインタビューです。
「今日いらしたお客さまは、カンテレって、静かでおとなしい感じの楽器と思われたかもしれませんが、
もっといろんな曲や演奏法もあって、盛り上がるものもあるんですよ。またぜひどこかで聴いてください」
ともおっしゃっていました。
ニュースにもなる寒さの中、たくさんのお客さまにご来場いただきました。本当にありがとうございました!