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2018年08月10日

演劇コンクール 上演後の感想を聞きました

演劇コンクールが終わって約1ヶ月が経ちました。ただいま、表彰式での専門審査員の講評、受賞者インタビューをアップするべく準備中ですが、その前に、上演を終えた後の、全団体の感想などをお届けしたいと思います。
表彰式の直前、というタイミングで、団体控室にて行ったインタビューです。どうぞご覧ください。


【コトリ会議】



上演順がトップバッターでしたが、いかがでしたか?

原竹志(キャスト)
大変緊張しました。が、終演後の時間に余裕があり、他の団体の作品も観られましたので良かったです。

(制作の)若旦那さんは、他の団体の当日受付も手がけていましたね。

若旦那家康(制作)
6団体が色々な地域から来ているのが刺激になり、バラエティに富んでいて面白かったです。お手伝いを通じて出会いもあり、楽しかったです。

コトリ会議さんは、せんがわ劇場に足を踏み入れるのは初めてですよね。

山本正典(作・演出)
仙川の街も初めてで、街自体がすごいと思いました。トップバッターだったので、街の食べ歩きも楽しむ時間がありました。コーヒーとラーメンに行きまくりました。

苦労したところはどんなところですか?

山本正典(作・演出)
初めての劇場だったので、客席と舞台の関係や、距離感を測るのが大変でした。こんなに広い劇場での経験はあまりないのですが、声の響きが良く、ストレスなくやれたので、すごい劇場だと思いました。
小さい声で囁く場面が多く、他の同じくらいの規模の劇場だと、マイクを使ったり、声がこもって聞き取りにくかったりするのですが、ここはそんなにマイクも使わなくても声を張らなくても聞き取れて、音のめぐりが良かったです。

劇場や街を気に入っていただけて良かったです。どうもありがとうございました。


【ブルーエゴナク】


今回の参加団体で一番遠方の、北九州からの参加でしたね。最後の大事な稽古の詰めのところで大雨の影響を受け、稽古ができなくなってしまったというご相談もいただきましたが、実際どうでしたか?

穴迫信一(作・演出)
大雨の影響で2日くらい稽古がつぶれました。稽古が切羽詰っていたところだったので久々に追い込まれました。飛行機に乗る気にもなれませんでしたが、東京にきてからこちらで稽古場を借りられると分かってからは少し余裕が出ました。

今回の作品はまったくの新作ではなく、ベースの作品があったとはいえ、かなり手を入れたということですが、どうでしたか?

穴迫信一(作・演出)
実は一番大事なところをカットしたんです。

・・・?というと?

穴迫信一(作・演出)
何故かというと、初演からの時間の中で、たった5ヶ月ですけど、その部分が僕の中で切実なテーマじゃなくなっていたんです。だからその設定を残すことは自分にとって嘘になると感じて、あえて抜きました。ただ、それは作品を一番支える部分ではあったので、結果的に大手術となってしまいました。
ですから、初演と両方観た方と、今回初めての方では、印象が違うと思います。初めて観た方がどのように感じたのかは想像がつかないです。コンクールの結果がどうなるかも、まったくわからないです。

コンクールなので、何かしら結果はでますけれど、新しいお客様がブルーエゴナクさんを知ったことは確かですよね。

穴迫信一(作・演出)
はい。他の団体に協力してもらったり、また自分が手伝ったり、新しい出会いもあったので、参加してよかったです。

そう言っていただけて良かったです。ありがとうございました。


【ゆうめい】


ゆうめいさんは、「CoRich舞台芸術まつり!2018春」でも準グランプリを受賞なさったばかりで、今回のコンクールに向けて自信や勢いがあったのではないでしょうか?

池田亮(作・演出・出演)
自信はそこまでなかったです。劇場のスタッフの方々や、色々な方々からの助けがあって完成したので、自分がそこまで演出したという感じではまったくないです。皆さんのおかげだと思います。みんなが創った小さい作品を1つにまとめた感じです。
勢いというよりはちゃんとやらないといけないし、観に来てくれる人に楽しんで貰おうと思ってつくりました。

このコンクールは、6団体が2日間で短編作品を次々と上演するというタイトスケジュールですが、そのあたりはいかがでしたか?

河井朗(舞台監督)
テクリハで初めて会場を使ってみて、変更したところもありましたし、本番はお客様がいてまた違いましたね。ゲネでは沢山の人に観てもらえて、本番に近い感じでやれたんですけど。(通してできる機会は)3回しかないですから。

池田亮(作・演出・出演)
色々な団体が1ヶ所でやるのは面白かったし、他の団体の作品も楽しかったです。単純に観劇する立場としても、満足できたと思います。全部観劇したお客さまも楽しかったんじゃないかな。
色んなものが飾られている、美術館みたいに感じました。自分達が絵を展示していたことも関係しているかもしれませんが・・・舞台とか美術とかの垣根を越えたコンクールになったのではと思います。

面白い感想をいただきました。どうもありがとうございました。


【すこやかクラブ】


すこやかクラブさんは今回2回目の出場ですが、前回とは違うメンバーということですね。参加してみていかがでしたか?

うえもとしほ(作・演出)
スタッフの方々が手厚く対処してくれて嬉しかったです。

以前、ご自分達の公演でせんがわ劇場を利用していただいたこともあるので、ある程度劇場の使い勝手を把握した上で、作品創りに取り組めたのでは?

うえもとしほ(作・演出)
今回は昨年5月に上演した作品の再演だったので、せんがわ劇場をイメージしたというよりは、その作品を規定の時間内にどうまとめあげるかを意識して創りました。

時間というのが意識の中で大きかったですか?

うえもとしほ(作・演出)
大きかったです。もともと62分くらいの作品だったので、それを短くすると、やはり違う作品になってしまい、どうやって成立させるかを重点的に考えながらやりました。

出演者の皆さんは、40分バージョンをどう感じていましたか?スムーズに入っていけたのでしょうか?

向原徹(出演)
全然スムーズではなかったです。どのシーンも大事で、切るのはもったいないという意識がありました。もともと1時間かけて積み上げていくところを、35分でピークに持っていくのは、最初は違和感がありました。稽古と話し合いを重ねていくうちにクリアできた、というのが実感です。

単なる短縮ではなく、大切なところを残して凝縮していくということでしょうか。

うえもとしほ(作・演出)
その通りです!

40分バージョンの完成に行きつくことはできたという事ですね。悔いなく上演もできましたか?

うえもとしほ(作・演出)
悔いはないです!

うえもとさんとお話しているとこちらも元気が出ますね。どうもありがとうございました。


【パンチェッタ】



今回は限られた時間でリハーサル、本番というタイトスケジュールでしたが、いかがでしたか?大変だったところはどんなところでしたか?

一宮周平(作・演出・出演)
音響の竹下さんが一番大変だったと思います。マイクもありましたし、音響機材も多かったので。

普段から歌は多いのですか?

一宮周平(作・演出・出演)
ほとんど経験ないです。今回が2回目です。

出演者の皆さんは、今回こんなに歌が多いというのはいつ頃知ったのですか?

セキュリティ木村(出演)
稽古が始まってからです。
瞳(出演)
ちょっと歌があるっていう話だったのに。
一宮周平(作・演出・出演)
たった1回の公演のために曲を書き下ろしてもらって。
瞳(出演)
歌を作ってくれた人にも一度来ていただいて、あたたかく指導してもらいました。

パンチェッタさんとしては、今後もこの方向性はあるのですか?

一宮周平(作・演出・出演)
実はミュージカルは好きじゃないんです。笑うところは笑って欲しいので、笑っていいミュージカルを作りたくてあえてやっています。

かなり笑いも出ていましたね。そのあたりはやり切った感はありますか?

一宮周平(作・演出・出演)
やり切れたと思います。スタッフさんからも本番が一番良かったと言っていただけました。
セキュリティ木村(出演)
お祭りみたいな感じであっという間でした。

いろいろ意外なお答えもありました。どうもありがとうございました。


【N2】


一番大切な稽古の最後の詰めの時期に、地震や豪雨などが起こって、その影響もあったと思いますが、作品創りで一番大変だったところや苦労したところを教えてください。

杉本奈月(作・演出)
私自身が住んでいる大阪北部で地震があったのも含め、京都へ稽古に行くのに電車が走っていなかったり、気にしないようにしつつも、どこか不安に侵されていく感じは否めませんでした。彼女も私も、俳優と演出である以前に生活をともにする家族と身内がいる。現実として向きあわざるをえない非常と日常に今、何を上演とするべきかを考えました。
前田愛美(出演)
稽古に入れない時期もあって、稽古にならなかった日もあります。どうして役者をやっているのだろうと疑問に思う時もありました。

一人芝居というのは、今までにもやったことはあるのですか?

杉本奈月(作・演出)
戯曲は何本か書いてきましたが、演出としてかかわったのは1回だけです。俳優不在の上演をした際に、出演者ではないけれどスタッフとして私が舞台に立っていました。俳優と一人芝居をつくったのは今回が初めてです。

コンクールという、最後に評価が出される場所での一人芝居に、プレッシャーはありませんでしたか?

前田愛美(出演)
一人芝居自体にプレッシャーはありませんでした。
杉本奈月(作・演出)
いつもは劇作家として劇場と出演者へ宛て書く戯曲がメインとなりますが、一人でも作品を創作している俳優でプレイヤーでありながらクリエーターでもある彼女がいいと考え、今回は「語り」から立ちあげられる上演を試みました。12歳から演劇をつづけてきて、書ける人に書いてもらった台詞がなくとも創作と上演ができる場を求めている人たちもいる……という現実を知っているからです。
前田愛美(出演)
でも、できないところはできないな……と感じるところもありますね。

準備した事はすべて出し切れましたか?

前田愛美(出演)
できなかったこともありましたが、稽古でつくったものを出したいという思いはありました。

それは伝わっていたのではと思います。ありがとうございました。


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