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2017年10月03日

受賞者インタビュー(1)  Pityman 山下由さん(劇作家賞)




それではよろしくお願いいたします。

山下 よろしくお願いいたします。Pitymanの主宰の山下由です。

まずは劇作家賞受賞の感想からお願いいたします。

山下 演劇をやる上で、自分で脚本を書くっていうことが一番得意で強いところだと思いながら最近やっていますが、そういう中で劇作家賞をもらったことはなかったので、そういうところで評価してもらえて嬉しかったです。

Pitymanとしてはストレートプレイのスタイルをやってきたんですか。

山下 そうですね。会話劇のストレートプレイをずっとやってます。2011年くらいに立ち上げましたので、6年になります。

今劇団って劇団員を持たないスタイルが多いんですが、Pitymanの場合はいかがですか。

山下 最初の3年くらいは僕が一人でやっていて、その都度その都度人を集めてやっていたんですが、その後から劇団員が入ってきてくました。劇団員が入ってきてからはそんなに長くはないです。歴史的には短いです。

今回のコンクールは身体表現の団体が多かったんですが、いかがでした?

山下 コンクールは若手演出家コンクールなんかに参加していますが、このコンクールは時間が短かったりして、そうするとパフォーマンス系やダンス系の人も結構多くなるので、そういう印象があったりします。会話劇はある時間がないと、それだけ物語を語れなかったりしますので。

せんがわ劇場の演劇コンクールはご存知でしたか?

山下 一度見に来たことがあるくらいで。劇作家賞があることは知っていましたがどういう感じなのかは知らなかったです。

いま身体表現系のものが多い中で逆に劇作家賞を受賞して違和感的なものはありますか?

山下 それはないですね、質が違うので。ストレートプレイの会話劇をずっとやっていましたし、これからもやっていきますので。賞に関しては脚本で応募したわけではなかったので、ちょっと意外な感じもしまして、面白いなと思いました。演劇のコンクールで脚本も評価するということはあまりないです。脚本を評価するときは脚本のコンクールに応募します。
コンクール自体も少ないですし、作品だったり演出だったりを評価するコンクールは少ないです。脚本のコンクールはたくさんあるんですが。

一人のときから現在までご自分の中にテーマとかありますか?

山下 必ずみたいなことはないです。僕が興味があるのが会話劇なので。歌ったり踊ったりとかできないので、会話劇で作っていくっていうことをずっとやってきたし、やって行きたいなと思っています。

今回の作品は震災後の話でしたが。

山下 震災の1年後に書いた作品です。自分の友達の話を下敷きにして。一人でやっていた時は人の脚本でやっていましたが、自分の劇団のために書き下ろしたのがあの脚本だったんです。劇団員がもう一回やりた言ってくれたので、もう一回やろうってことで今回持ってきました。昔の脚本だったんですが手直して。その最初の脚本が評価されたので面白いなと思いました。

震災の前と後では創作の中で何か変わりましたか?

山下 震災の直後はすごく変わったなって思いましたし、その後は変わっていない気もするし。でも震災のあった後は創造の表現が変わっているんじゃないかなと思いました。
震災の前までは一人の人の動向が世界を左右するという物語が多かったです。けれど震災のときの津波の映像だったりとか、放射能の情報を聞いて、一人の力が大きいものを動かしたりするってことが無理で、みんなで何とか助け合わなきゃいけないし、そうしないと大きな災害や困難を乗り越えられないというのが僕のリアリティだったんですね。
震災を扱っているお芝居なんですけれど、一人の人の動向が放射能や災害みたいなものから世界を救うみたいな物語を一度見たことがあるんですが、僕的にはリアリティがないなと思いました。これは昔の物語じゃないですけど、震災のような大きな傷を受けていない時の物語で、震災を受けてみんなでどうにかしなきゃ、一人ではどうにもならない、ただ流されていくことしかできないみたいなことを経験してからは、そういうのが変わったんじゃないかなと思いました。僕の主観なんですが。

演劇の持つ力ややる意味と重なりますか?

山下 重なりますね。演劇は見なくても一生良かったりするじゃないですか。一生演劇見ない人もいるし、見なくても死んだりしないじゃないですか。でもあったほうが良いって思ってやっています。そういう中で演劇には世界が危ないって警鐘鳴らすだけではなく、いろんな役割や種類があると思うんです。そういう中でもやるんだと考えたりしてはいます。

これからの活動予定は

山下 今ワークショップをやっていて(※)、いつも2パターン用意しているんですが、脚本を読み解くっていうワークショップと身体表現のワークショップを定期的にやっていることと。次の公演は決まっていないんですが、来年には何か新作をやると思います。

どうもありがとうございました。

※ 本インタビューは8月に行いました。






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