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2016年10月27日

サンデー・マティネ・コンサートVol.167 <リコーダー四重奏> 終演後インタビュー

子どもの頃に演奏した経験のある方が多いリコーダーですが、本格的な演奏を聴く機会は意外と少ないものです。
今回は、見覚えのあるソプラノリコーダー以外も、いろんな種類のリコーダーが勢ぞろい!バラエティ豊かな演奏をお楽しみいただきました。終演後、出演の浅井 愛さん、中津川 茉莉さん、深井 瑛理さん、宮里 安矢さんにお話を伺いました。

―お疲れ様でした!みなさん、せんがわ劇場は初めてお越しいただいたのでしょうか?サンデー・マティネ・コンサートに出演なさったご感想はいかがでしたか?

浅井 せんがわ劇場には一度見学に来たことがありましたが、演奏させていただくのは初めてです。私は調布市出身ですので、今回、調布の劇場に「演奏していただけますか?」とお声をかけていただけて大変うれしいです。また、お客さまがいっぱいいらして、演奏している側としても充実したコンサートに参加できて、うれしいなと思いました。

中津川 ありがとうございました。私は、演奏会自体はけっこう出ているのですが、お仕事としてリコーダーを演奏するという経験は初めてだったので、とても緊張しました。すばらしい先生達のなかで、私が入っていいのかなと最初委縮していたんですけど、とても貴重な経験になって、うれしかったです。

深井 満員のお客さまが入ってすごく嬉しかった半面、入れなかったお客さまがいらしたと聞いて、申し訳ないなという気持ちでした。でも、お客さまの顔をちらちらと舞台上から見ると、楽しそうに聴いてらっしゃる方が多かったので、こちらも楽しかったです。ありがとうございました。

宮里 ふだん、こういうちょっとおしゃれな感じというか、モダンな感じの建物を使用して演奏することはあまりないので、かっこいいと思って、すごく楽しかったです。音に関しても、お客さまが入られた状態でも、意外とそんなに吸収されず、一緒に演奏している音も全部聞こえましたし、素敵なホールだなと思いました。



左から、浅井愛さん、中津川茉莉さん、深井瑛理さん、宮里安矢さん



―私たちにとって、一番馴染みがあるのはソプラノリコーダーだと思うのですが、今日演奏していた楽器は、失礼ですが、おいくらくらいするのでしょうか?

浅井 あれはドイツのメック製です。黒檀でできていて、当時の価格で8~9万円くらいです。(リコーダーの)材質も、柘植だとか楓だとかいろいろあります。

―コンサート中に、象牙のものもあるとおっしゃっていましたね。象牙のリコーダーの音の特色というのは、どんなものなんでしょうか?

浅井 リコーダーのオリジナルは、木と象牙でできていて、現在もオリジナルを再現して作っています。象牙は比重が重いので、総象牙だと、やはり音が遠くに飛ぶようになっています。

でも、総象牙製か木製かというのは、あまり区別がつきにくいかなと思います。よくテレビなんかでありますよね、2台のバイオリンを聴き比べて、どちらが高いか、とかいう・・・そんな感じで、木と象牙のリコーダーを聴き分けられますか、というふうに試した時、大半の人がわかりませんでした。材質の違いではなくリコーダー本来の音色の美しさを伝えていけるように演奏家は日々努力しています。

―プロの皆さんは、その時の曲目で、どの材質の管を使うかお決めになるんでしょうか。

浅井 柘植は、カーンとしたよく響く音ですし、黒檀は木は堅いですが、柔らかい音色がします。そうした音色の好みで決めたりもしますね。



―今、リコーダーを「大人の趣味」として始める方が増えているというお話がありましたが、最初に持つ楽器としては、どの程度のものを買えばいいんでしょう?

浅井 リコーダーを始める皆様に初めは、木製(のリコーダー)を買いましょうとは、あまりお勧めしていません。実はリコーダーは、すぐ吹いて音が鳴るような楽器じゃないんです。木って育てなきゃいけないので、買って、最初は毎日15分、次の週は20分とだんだん増やしていって、ずーっと続けてやっと1時間吹けるようになった、みたいな。急に長時間吹くと、木が膨張し、息の流れがストップして詰まったような音になってしまいます。
ですから、プラスチックから始めていただいて、楽器屋さんにたくさん置いてある中から、気に入ったいいものと出会った時に買うのがいいと思います。
ソプラノだとたくさん種類があって、木製でも2~3万からありますが、安いなりの作りになってしまいます。時間をかけられないため機械で作っています。目安としては、最初の1本でも8万円くらいが妥当かなと思います。アルトも10万円以上くらいだと、いいものが手に入るかな、と思います。私はこのように思いますが、実際に吹いてみて音色を気に入ったのならば、値段は関係ないのかもしれません。ご自身で気に入った楽器に出会うことができたら嬉しいですね。

深井 安い木よりは、むしろプラスチックをすすめたりします。

浅井 そうですよね。1~2万円くらいの木製よりね。

―自分の腕はプラスチックで磨いていって、パートナーとなる楽器は少し落ち着いて決めるといいんですね。
さて、リコーダーは、ソプラノリコーダーとアルトリコーダー、2通りの指使いを覚えたら、すべての種類が吹けるとお話しされていましたが、プロのリコーダー奏者は、アルトならアルト、という風に、専門で吹くものなのか、その時の組合せによってどれでも吹くものなのか、どちらが一般的なのですか?


宮里 後者じゃないでしょうか。どちらかといえば、それだけを吹くという人はあまりいらっしゃらないかと思います。もちろん、人によって好き嫌いとかはあるし、身体的なものもありますけれども、基本的には、みなさんすべての楽器を演奏するはずです。

―そうすると、皆さん、複数のリコーダーを所有なさっているんですか。

浅井 そうですね。ソプラノ・アルト・テナー・バスは基本的に持っていますね。
今日私たちがやった曲はモダンピッチだったんですけどバロック時代には、バロックピッチという半音低いもの、a=415Hzというものになります。ラの指使いで吹くとソのシャープの音が出てくる。さらに古い時代になると466Hzだったり392Hzだったり…管の長さ自体が違います。その時代の曲を演奏するには、その時代に合った楽器をそろえなけれならないためどうしても本数が増えてしまいます。

―みなさん、ご自宅に何本くらい所有なさっているんですか?(全員首をかしげてしばし考える)・・・考えないといけないくらい、所有なさっているんですね。

浅井 それぞれですね。結局、使えるように時間をかけて吹き鳴らして育てなければいけません。

宮里 あと、それこそ466Hzとかまでいくと、所有している人自体も少ないですね。そういう場合は、アンサンブルを組んでいる特権で、アンサンブル仲間に貸してもらったり。

浅井 基本的に、ソプラノ・アルト・テナー・バスはみんな持っています。
私は、30何本くらいはあった気がしますけど…。さきほどルネッサンスリコーダーというのがありましたけど、1つの頭部管に、440Hz、415Hz、466Hzの管を着せ替えみたいに付け替えて、それで3本。次にアルトがまた同じ要領で3本と…。

深井 ここ(頭部管)の長さは一緒なんですけど…

浅井 そうなると、もう数がどんどん増えてしまいますね。管だらけです。

―今日登場した、一番大きなバスリコーダーを所有なさっているのは?

浅井 私ですね。

―あれはどのように保管しているのでしょう。いくつに分解できるのですか?

浅井 頭部管(とうぶかん)・中部管(ちゅうぶかん)・足部管(そくぶかん)で、3つです。


背より高いリコーダーです!すごい大きさですね。

逆に、とても小さなリコーダー。左手のマイクよりも小さい!


―背より高いリコーダーがあるとは知りませんでした。さて最後に個人的なことをお聞きしますが、浅井さんのプロフィールで、東京マラソンと大阪マラソンに出場して完走、とありましたが、マラソンがご趣味なんですか?

浅井 あれは巻き込まれたと言いますか、うちの主人が毎年東京マラソンの応募にはずれていて、私を勝手に応募したら私のほうが受かってしまって…(笑)

―(笑)それで完走できるのがすごいと思います。管楽器奏者としても、肺活量が上がったり、メリットがあるんでしょうか?

浅井 運動と音楽って、けっこうつながっているところはありますね。やはり(マラソンを)練習している時は、息がいっぱい入るようになります。私たちも、身体に空気をいっぱい入れる体操とかストレッチとかをやりますし、合致するものがあるんではないでしょうか。みなさんいかがですか?

深井 そんな…1キロしか走れない。

全員 (笑)

浅井 師匠から「プロフィールに載せるべきだよね」と言われたので、「じゃ、載せてみようかな」と思って。でもあれ以来全然走ってません。

全員 (笑)


子どもの頃、友達と合奏しながら下校した思い出を持つ方は、きっとたくさんいらっしゃるでしょう。大人になって、再度リコーダーを始めてみようかなという皆さま、今回のインタビューをぜひ参考になさってください!




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