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2017年02月05日

「海外戯曲リーディング」佐川リポートその3

海外戯曲リーディング稽古場リポートですが、これからは各作品について個別に紹介していこうと思います。
まずは、第一週に上演されるフランス戯曲「うちの子は」について、ご紹介を。

「うちの子は」の作家は、21世紀フランス演劇界を代表する一人であるジョエル・ポムラ。本作「うちの子は」は、沢山の親子を取材し、その記録を元に戯曲化したそうです。取材を元にした戯曲でありながらも、固有名詞は極力排除されていて、平易な言葉で書かれています。そのためフランスの話でありながら、すんなり感情移入でき、世界共通の普遍的親子像が透けて見えてくる秀作戯曲です。

この作品は「親子」にまつわる10のモチーフを、オムニバス形式で描いています。10の場面にでてくる登場人物は、子供から老人まで20を超えます。それをたった6人の役者で演じます。喜劇、悲劇、サスペンスと、バラエティ溢れる各シーンを、見事に演じ分ける俳優陣にもご注目ください。

演出の松本祐子さんは、早口でどんどん俳優へ指示だしをしますが、その指示が的確かつ力強い。まさに座長という感じで、ぐいぐい稽古を引っ張っていきます。また、言葉を大事にする文学座の出身だけあり、セリフの音への感覚が非常に鋭敏で、セリフ演出が非常に具体的なのは特徴的でした。

フランスへの予備知識が一切なくても理解できる作品ですので、海外戯曲に苦手意識のある人にこそ、おすすめです。









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